JOURNAL

「JOURNAL」では、ジュエリーのことや制作の裏側にあるストーリーをデザイナー建野みどりが書きつづっています。

イタリアからシルバーパーツが届きました。

Jun 03, 2022
イタリアからシルバーパーツが届きました。

AROM.のジュエリーは基本的にオリジナルで制作したパーツを使用して作っています。
ただ、細かいチェーンや、どうしてもオリジナルでは制作が難しいものなどは既成のジュエリーパーツを使用しています。

彫金を学ぶ以前は、既成のアクセサリーパーツを買ってきてペンチで組み合わせてアクセサリーを趣味で作っていました。
イタリアにも既成のアクセサリーパーツ屋さんのようなものがあるにはありますが、浅草橋にあるような莫大な種類を取り扱っているようなところはありません。
選択肢も少なく既成品ではどうしても好みと合うものがなかったり、パーツとパーツのつなぎ目が美しくなかったり。
そもそも、素材自体の記載が謎の真鍮なのか鉄なのかわからないパーツを
こうなったら自分でパーツから作らないとだめなのか、と思い彫金教室に通い始めました。

彫金教室でまず最初に学んだのが、シルバー100%の笹ブキと呼ばれる粒に銅を混ぜてバーナーでドロドロになるまで溶かし、型に流し込みインゴット(塊)を作ることでした。
勢いよく炎が飛び出すバーナーにビビって、火をつけることすらまともに出来ないようなレベルでした。

シルバーをバーナーで溶かして作ったインゴットたち

次に溶かした銀で作った塊をローラーで引いて薄く伸ばしたり、細くしたりしながら板や線を作ります。
金属は加工を加えると徐々に固くなるので、ローラーで引いてはバーナーでなまし、引いてはなまし、を繰り返し、好みの厚さや細さにしていくのです。
1本の銀の丸線を作るのも結構な手間と時間がかかります。

こうして仕上げた板や丸線を切ったり丸めたりして成形していきやっとジュエリーの形になります。

初めの頃はこの「素材作り」の作業が地味に根気と時間を要するので彫金を始めたことを後悔したこともあります。
既成パーツを合わせてペンチで作るアクセサリーとは全く別物なんだということをつくづく感じました。

恥ずかしいことに何年も彫金用に既成の丸線や板が売っていることすらも知らず、ずっと自分で溶かしてベースとなる板と丸線をつくっていました。
太さ毎の丸線が売っていることを初めて知った時は感動しました。
それからはかなりの時短になったのはいうまでもありません。

昨今「リサイクルシルバー」というのをよく耳にします。初めて聞いた時は何を言ってるのかわかりませんでした。
ベースの板や丸線をつくるこの作業の際、失敗作や制作時にでた端の破片などを溶かして再利用するのが普通で、リサイクルすること自体が当たり前のことだったのです。

お洋服をつくる場合、布は一度ハサミを入れてしまうと取り返しがつきません。
一方、ジュエリーは失敗しても捨てないで溶かすことができ、ジュエリー制作はそもそもそこが利点でもあるのです。

話しはそれましたが、丸カンひとつをとっても自作するのが当たり前なアナログな状況の中だったので、既製パーツを使用しないで完成形までつくるのが当たり前になってました。

現在もそのスタンスをベースに制作をしているので、ほとんどの基調パーツはオリジナルです。
安全ピンのシリーズを見て、市販の安全ピンをつけていると考える方もいらっしゃるようですが、もちろんこの安全ピンも原型から起こし、ひとつひとつ手作業でつくっています。

ただ、中にはどうしても自分では構造上作るのが難しいものもあり、既製のパーツも使っています。
主にイタリアから調達していて、次に作りたい商品のためにサンプルで取り寄せたパーツが先日届きました。
なかなか日本では見つけることができなかった、ちょっとマニッシュで無駄のないデザインのパーツです。
色々と組み合わせて試作品を目下制作中です。
おたのしみにー

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