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ジュエリー? アクセサリー?

ジュエリー? アクセサリー?

「ジュエリー」と「アクセサリー」。
この2つの言葉、あなたはどう使い分けていますか?

日本語では「アクセサリー」と呼ばれることが一般的かもしれません。実際にGoogleで検索してみると、「ジュエリー」は約1億1,500万件、「アクセサリー」はなんと約2億8,800万件もヒットします。その数、なんと倍以上。ちょっと意外ですよね。

でも、同じ「装飾品」でも、その意味や使われ方には文化や国によって大きな違いがあります。

たとえば、イタリア語でアクセサリーは「accessori(アッチェッソーリ)」と呼ばれますが、これはバッグや靴、ベルト、サングラスなどを指す言葉。つまり、ファッション小物全般のことを指しているのです。

一方、日本語の定義では、「ジュエリー」は金やプラチナ、天然石など希少な素材を使ったものを指し、「アクセサリー」は真鍮や鉄、樹脂など比較的安価な素材で作られたものを指すことが多いようです。さらに、18金やプラチナに宝石をあしらったような高価なものは「ファインジュエリー」と呼ばれ、より特別な存在とされています。

イタリアでは、「ジュエリー」は「Gioielli(ジョイエッリ)」、日本でいうコスチュームアクセサリーは「Bijoux(ビジュー)」と呼ばれ、両者の区別は法律でも明確に定められています。ブランドの納税区分や業種分類にも影響するほど、イタリアではこの線引きがとても厳格なんです。

私がイタリアの彫金学校に通っていたときも、「Gioielli(ジュエリー)」を手がける人々は「Bigioux(ビジュー)」とは距離をおき、強いプライドと職人魂を持って制作に向き合っていました。

そんな文化的背景もあり、AROM.では自社のアイテムを「ジュエリー」と呼ぶようにしています。
素材選びからデザイン、そして職人の手仕事に至るまで、私たちが大切にしているのは、単なる装飾品ではなく、身に着ける人の個性や感性に寄り添うジュエリーであること。

言葉の違いから見えてくる、ものづくりへの想い。
AROM.のジュエリーには、そんな小さなこだわりが込められています。

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